ハナクマ手帖 no.2|心もほどける小さな焼き菓子〈加集製菓店〉



『ハナクマ手帖』


訪れるたび、「花隈に住んでてよかったあ」と

しみじみ感じる素敵なご近所さんたちを、

ハナクマ荘の管理人が書き記した手帖です。


旅と、いつもの街歩きのヒントに。

暮らしの目線から、

花隈のオススメをお届けします。





丁寧なおいしさがぎゅっと詰まった

心もほどける小さなおやつ


花隈のシンボル、と勝手に思っている「モダン寺」。そのお城みたいな姿を入り口に始まる、一見なんてことない一本道は、じつはこの町でいちばんおすすめなエリアです。


コーヒー、甘いもの、ヨーグルト……日常にあるとうれしい美味しいものを、こだわって丁寧に作るお店が集まって、食いしん坊のお買いものには事欠きません。




加集製菓店さんも、そのひとつ。ほっこりと赤い扉がかわいい、こじんまりとしたお菓子屋さんです。


お店の中は甘く、いい匂いがして、どこか素朴であたたかな雰囲気。しゃれた名前の焼き菓子から、老若男女みんながうれしいクッキーやマドレーヌ、季節のジャムまでさまざまなおやつが並びます。




よく知っているはずのおやつのはずなのに、なにか新鮮な感じがする理由のひとつが、その愛らしいサイズ感。

少しばかり小さめで、ひょいっとつまめそうな大きさのおやつは、思わず、あれもこれもと連れて帰りたくなってしまいます。


このぐっとくる小ささは、店主の加集さんがフレンチの厨房で焼いていた、小ぶりな焼き菓子がルーツだそう。

デザートビュッフェの感覚で、"ちょっとずついろいろ" 味わえるのが楽しい。おすそ分けにもぴったりで、「オフィスのみんなに」と、20個、30個とまとめて買っていく方も多いのだとか。(これはモテる上司!)





余計な添加物や保存料を使わず、大人から子供まで安心して食べられるようにと作られた焼き菓子は、いつもの日常にすんなり馴染むふだんのおやつ。

おいしいごはんの後や、仕事の合間のひと休みを、幸せに満たしてくれるのです。





中でも、ひときわファンの多い商品が ”カヌレ”。見た目のかわいさはもちろん、香ばしくって濃厚な味わいは、一度食べたら忘れられません。


「外側をかなりカリッと、固めに焼いているんです。うちのお菓子の中でも、いちばん手がかかるお菓子ですね。」

そう、ふわんとした笑顔で教えてくれた加集さん。ご自身も大の甘いもの好きとのことで、他にもおすすめを聞いてみました。


「いちおしは、レモンケーキの ”ウィークエンド” です。とにかくレモンをたっぷり使っていて、すりおろした皮や、レモンチェッロというお酒も少し。まわりの砂糖がけには、レモンの果汁が入っています。」






くだものを使ったものは、他にも。旬を迎えたフルーツたちは、丁寧に煮込んだり、漬けたりしてジャムやシロップに。いちごのジャムひとつとっても、ゴロゴロと粒が残ったものと、濾してとろりとしたものと、どちらもあるのが嬉しい。


地元神戸で採れたものや、ご縁のあった場所のくだものを使ったこだわりの美味しさは、冷蔵庫にひと瓶あると気分が上がります。


さらに、「すぐそばにスイミーさんがあるので、ヨーグルトとジャム、一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです」とおすすめしてくれました。


ここから歩いてすぐのところ、新鮮な牛乳をつかった乳製品を販売しているスイミー牛乳店さんのヨーグルトは、自然な甘さのフルーツジャムと相性ばっちり。運がよければ、スイミーさんのチーズを使った、加集製菓店特製のお菓子に出会えるかもしれません。